2018/12/17

α6500 ILCE-6500M 高倍率ズームレンズキットを購入したのでレビューその1(付属レンズSEL18135の画質とか比較とか)

SONY α6500 ILCE-6500M 高倍率ズームレンズキットを購入

α6500登場から2年経ち、α7000がCP+辺りで発表されそうな気配を感じる昨今です。

ただどうもAPS-Cミラーレスも上位モデルはα7系のEVFがマウント上部中央のデザインになりそうな噂もあり、NEX-5Nの高性能後継機を望みつつも「軍艦部レスの筐体+ボディ内蔵手ぶれ補正+タッチパネルフォーカス位置変更」なカメラ本体と55mmより望遠が撮れる便利ズームレンズが欲しいと思っていたので、4月から気になっていた「α6500 ILCE-6500M 高倍率ズームレンズキット」を購入してしまいました。

paypay決済の20%還元祭り(10日間で終了)にタイミング良く滑り込みで間に合ったので実質11万ちょいぐらいの最安以下の価格で買えましたが、Eマウントに限らず最近のミラーレスは高くて辛いですね。NEX-5N購入当時に比べるとエントリー機の市場規模が縮小しているのか単価を上げる路線が主流になっています。

まずは付属のSEL18135(E 18-135mm F3.5-5.6 OSS)についてレビューします。カメラ本体のほうは機能も多いので後々使い込んでから別記事でレビューする予定です。
少しずつ増えていく標準域のレンズ。レンズはやめな、ボディにしときなボディに

基本スペック

・焦点距離:18mm-135mm(換算27mm-202.5mm)
・F値:3.5-5.6
・最短撮影距離:0.45m
・最大撮影倍率:0.29
・光学式手ぶれ補正:搭載
・フィルタ径:55mm
・対応フォーマット:Eマウント(APS-C)
・重量:325g
・寸法:φ67.2mm×88mm


今までEマウントのパワーズームじゃない便利ズームは7年前のSEL18200/SEL18200LEしかなく、流石に古いし換算300mmは長くてデカくて重くて買わなかったのですが・・・突然ちょうど良い焦点距離のレンズが発売されました。
10万以下のAPS-Cレンズの投入自体はSELP18105G以来の5年ぶりで、余計にα6500の後継か上位機種の登場が予感されます。



外観・サイズ・重量

直径67.2mmでα6500の高さ66.9mmとほぼ同等でツライチとなり、α6000系と組み合わせた場合の収まりが非常に良いです。
この点は重要で、せっかく一眼レフ系デザインではなく軍艦部の飛び出しがないレンジファインダー系デザインのα6500を選んでいるのに、レンズの高さがあると鞄に入れたときに厚みが嵩張って携帯性が下がってしまいます。
サイズの割りにはプラ筐体で軽いので、重心も違和感がありません。(流石に今まで愛用してきたNEX-5Nに付けるとレンズ側が重くなります。)

AF/MF切換スイッチ付き

ズームリングとピントリングに加え、レンズ側にAF/MFの切り替えスイッチがあります。
α6500本体のボタン操作で切り替えてしまうので特に使用しませんが、α5000系に付けると活躍するときが来るかもしれません。
ズームリングは適度な重さで、下側に向けても自重で伸びたりしませんがロックスイッチもありません。防塵防滴ではありませんが、望遠側にしても24mm程度しか伸びないので埃も吸い込みにくそうです。
ピントリングも今までのSONYレンズと同様で違和感なく操作しやすいです。

レンズフードはいつもの

ALC-SH153が付属します。固定方法はいつものバヨネット方式です。
フィルタ径が55mmなのでSEL1855等に付属のフード(ALC-SH112)より一回り大きいです。

サイズや画質を比較する

手持ちの標準域のレンズと比較します。
対象はSEL18135含めて以下の4本です。

比較対象の各レンズの概要

SEL35F18(E 35mm F1.8 OSS)
35mm/1.8/154g/全長45mm
2012年発売の35mm単焦点レンズ。
Eマウントの標準レンズは高価格帯品や社外品のレンズは手ぶれ補正を内蔵していない物が多いので、カメラ本体側に手ぶれ補正を内蔵していない場合で
標準画角(換算50mm)の単焦点で明るく解像して手ぶれ補正内蔵のレンズが欲しいとなるとこれ一択です。
撒餌と言われるSEL50F18と比べるとコストパフォーマンスは低いですが、画角と性能の面から使いやすく一番使用しています。

SEL1855(E18-55mm F3.5-5.6 OSS)
18-55mm/3.5-5.6/194g/全長60mm
2010年発売、初代NEX-5時代からの標準ズームレンズです。
NEX-3/NEX-C3/NEX-F3/NEX-5/NEX-5N/NEX-7のキットレンズ。
流石に骨董品で生産終了品です。この時代の初期NEXレンズは銀色でしたね。

SELP1650(E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS)
16-50mm/3.5-5.6/116g/全長29.9mm
2012年登場の超小型沈胴式・電動ズームタイプの標準ズームレンズ。
SEL1855から置き換わり、NEX/α4桁系の代表的なキットレンズです。
NEX-3N/NEX-5R/NEX-5T/NEX-6/α5000/α5100/α6000/α6300で採用されています。
この手の標準ズームのキットレンズを単品購入すると割高ですが、圧倒的に軽く小さく手ぶれ補正も付いているのでNEX-5Nを気軽に持ち出す用に購入しました。今思えば新品でなくキットレンズばら売りの新古品を買えば良かったです・・・。

SEL18135(E 18-135mm F3.5-5.6 OSS)
18-135mm/3.5-5.6/325g/全長88mm
今回購入の2018年発売の高倍率ズームレンズです。
α6300/α6500でレンズキットも出ています。
α6500は最近までボディのみの販売でした。現時点でα6500の付属レンズになっているのはこのレンズのみです。

手ぶれ補正は並み+α

体感的には今までの広角~標準域のOSS内蔵純正レンズに比べて余り変わらないです。

ただ望遠側(135mm)になってもブレにくく感じるので、この6年間で性能が上がっているのかα6500内蔵OSSとの連携5軸手ぶれ補正がうまくいっている可能性があります。
α6500自体は発売直後のレビューでは手ぶれ補正がいまいちという話もありましたが、ファームウェアが最新版の1.05なので問題なくなっているのかも。

サイズは小振りだが焦点距離相応

左からSELP1650、SEL35F18、SEL1855、SEL18135
携帯性は見ての通り、SELP1650>SEL35F18>SEL1855>SEL18135です。
SEL18135は長いですが、テレ側が135mmなので焦点距離を考えれば小型の部類でしょう。他社マウントの18-135よりも若干小柄です。
他のレンズは直径がマウント外径ぐらいですが、SEL18135は一回り太い(α6000系に対しちょうどツライチ)ので、NEX-5系と合わせるにはボディ高さ(≒マウント外径)よりはみ出して大柄になります。
比較するとSELP1650の小ささが際だちます。ステップアップリングとプロテクターも外せばかなり小さくなります。

※全レンズにプロテクトフィルターを付けています。
・SELP1650のみ「Kenko ステップアップリング 40.5→49mm(P=0.75)」装着
・SEL18135以外の3機種は「Kenko PRO1D プロテクター(W)49mm」装着
・SEL18135のみ「MARUMI LENS PROTECT 55mm(ビックカメラ向け量販店別注モデル)」装着
・SELP1650のみレンズキャップが紛失防止ストラップ穴付きの社外品です。

解像力はかなり良好

一番多用する35mm(換算50mm)での解像力を比較します。
画像はα6500の外箱を1mぐらいの距離から35mmで撮影して等倍切出し後、ニアレストネイバー方式で単純2倍拡大したものです。(あくまでも参考用の簡易比較です)
微妙な画角の差とフォーカスの差で多少前後しますが、何度か撮り直した感じでは(中央部付近の)解像力は概ねSEL35F18≒SEL18135>SEL1855≒SELP1650かと思います。
SEL18135は高倍率の便利ズームですが古い単焦点レンズSEL35F18並みに解像しています。

おまけでSEL18135で撮影した等倍切出し画像です。
※50mm(換算75mm)/F8.0/ISO160
α6500は2400万画素ですが、ファーもちゃんと解像しています。

開放F値の比較結果は標準的

ズームレンズ3種の開放F値(全て3.5-5.6)の測定結果です。
※私が手動で測定しているので多少の誤差はあります。
SELP1650が暗く、35mmでF5.6となってしまいます。
SEL1855は54mmで到達、SEL18135は少しだけ粘り56mmでF5.6に到達しますが、19-54mmの範囲内ではSEL1855が若干明るい結果となりました。
もう少しゆっくり上がっていくかと思いましたが、開放F値の観点ではSEL1855と同程度のようです。

SEL18135の総評

SEL18135についてのレビューまとめです。

・焦点距離18-135mm(換算27mm-202.5mm)の便利ズームでありながら比較的小型軽量にまとまっている。
・直径もα6000系とツライチで、APS-C上位モデルの携帯性を損なわない。
・解像度は良好。いままでのキットズームレンズとは明らかに違います。
・F値は暗めですがズームレンズとしては標準的です。ぼけ表現目的以外はボディ側の高感度性能でカバー可能な範疇です。

これ一本持って出かけて色んな物を高画質で撮るにはかなり良さそうです。
今までレンズ一本で済ませたいときはNEX-5N+SELP1650 or SEL1855を使用していましたが、これからはα6500+SEL18135一本で行けそうです。(とにかく軽量化したいときはボディが無茶苦茶軽いNEX-5N+SELP1650ですが)
レンズ側手ぶれ補正も内蔵している為、α6000/α6300は元よりNEX-5R/NEX-5Tの後継機難民で継続使用中の人にもお勧めできます。

これでもう流石に初代キットズームレンズSEL1855は役目を終えた感があります。NEX-5Nの付属品だったのでカビないように保管しておきます。