2023/12/14

レッツノートのリカバリーディスク作成ユーティリティのベリファイが失敗する原因

レッツノートを中古で購入してリカバリ用のUSBメモリをリカバリーディスク作成ユーティリティで作成したらベリファイが失敗してしまいました。

結論から言うとリカバリイメージ作成に成功していても失敗メッセージになるだけです。心配な場合は自力でベリファイすることもできます。(しました)

以下詳細。

Amazonからではないですが、Panasonic Let's note CF-SV7(CF-SV7RDCVS)を中古で購入。入手時点ではショップ側でWindows 11(しかも謎のローカルユーザー作成済み)がインストールされていたので、Panasonic純正の工場出荷状態(Windows 10 Pro+各種ドライバ)に戻します。レッツノートは内蔵ドライブ内のリカバリー用のパーティションからリカバリも可能ですが、Panasonicが公式でリカバリーイメージのダウンロード提供を行っているので、内蔵ドライブまっさらに初期化して出自のはっきりしたUSBメモリ内のイメージからリカバリすることができます。これなら中古の内蔵ドライブに何が入っていても完全にクリーンなリカバリを行えます。


リカバリ用USBメモリ作成手順

まずはリカバリーイメージ ダウンロードサービスのページから、「リカバリーディスク作成ユーティリティ(ダウンロード対応版)」を入手します。

https://askpc.panasonic.co.jp/dl/os/recv/win10-10recv.html


適当なUSBメモリ(16GB以上)を用意します。私は 32GB Ultra Flair SDCZ73-032G-G46 を使用しましたが何でも良いかと思います。



リカバリ用のUSBメモリの作成はダウンロードと書き込み(&ベリファイ)の2段階で実行されます。


最初にリカバリーディスク作成ユーティリティを起動して「機種品番」と「製造番号」を入力するとイメージファイルがダウンロードされます。


ダウンロードが完了するとDVDかUSBメモリに書き込むか選択させられるので、USBメモリを選択します。このとき作成後にベリファイ(オプション:書き込み完了後に、正常に書き込まれたかをダウンロードデータと比較して確認する)を有効にできるのですが……「ファイルのチェックに失敗しました。アプリケーションを終了します。」のメッセージが出て失敗してしまいます。

ベリファイ失敗の原因

ベリファイが失敗する原因は、WindowsがUSBメモリ内に勝手に「System Volume Information」ディレクトリ(隠しシステムフォルダ)を作成するせいでディスクイメージ全体のバイナリレベルでのベリファイが通らなくなるからです。

自力でのベリファイ方法

USBメモリが不良でもない限り、殆どの場合は正常に書き込みされているはずですが念のため自分でベリファイします。

USBメモリを作成している最中に以下のディレクトリを確認すると、ISOファイルがあるので速やかに適当なディレクトリにコピーします。

「C:\ProgramData\Panasonic Corporation\Recovery Disc Creation Utility (Recovery Image Downloading Edition)」


私の場合は以下の二つでした。

 H-2020-4248_V63.17L10M01_1.iso

 H-2020-4248_V63.17L10M01_2.iso


これをWinRARなどで展開して、一つのディレクトリに纏めます。

あとは纏めたディレクトリの中身と、作成したUSBメモリの中身をWinMergeなどの比較ツールで差分を確認するだけです。「System Volume Information」ディレクトリ以外の内容が一致していれば成功です。

2022/11/27

ワコムのグリップペン(標準ペン)は型番が枝番違いで4種類以上あり、旧型のICを搭載しているものはIntuos5以降やCintiq Proでは認識しないので注意

Cintiq Pro 16(2021) DTH167KでIntuos4 PTK-640付属のグリップペンが認識せず、ペンの互換性について色々と調べた結果を備忘録として載せときます。

※本記事には私がワコム公式に問い合わせて入手した情報も一部含みますが、私自身の調査結果や推察も含んでおり、情報の正確性は誰も保証できませんのでご了承ください。


まず初めに、ここでいう「グリップペン」はIntuos 4/Intuos 5/Intuos Proとかに付属している第二世代チップセンサーを搭載してON荷重1gで2048段階の筆圧検知ができる、いわゆる標準ペンの事です。最新のWacom Pro Pen 2(8192段階の筆圧検知対応)が付属しているIntuos ProやCintiq、Cintiq Proでも、別売オプション品もしくは旧製品に付属しているグリップペン(2048段階の筆圧検知対応)が公式に使用出来ることになっています。


ここからが本題ですが、ワコムのグリップペンには枝番違いが存在していて少なくとも以下の4種類があります。

・KP-501E

・KP501E2

・KP-501E-01

・KP-501E-01X

ここで分かり辛いのは上記4種とも全て名称は「グリップペン」で型番は「KP-501E」であることです。(後ろの部分は枝番とのこと)しかも同じグリップペンでも内部のICが少なくとも二種類は存在し、旧型のICを搭載したグリップペンはIntuos 5/Intuos Pro/Cintiq/Cintiq Pro/Cintiq Companion では認識しません。


発売時期は以下の順です。

KP-501E ⇒ KP501E2 ⇒ KP-501E-01 ⇒ KP-501E-01X


公式FAQにもKP-501E(旧型IC、wacomロゴ1つ)はIntuos5で使用できず、KP-501E-01(新型IC、wacomロゴ2つ)なら使用できる記載があります。Intuos ProおよびIntuos5、Intuos4、Cintiq Companionシリーズ、各Cintiqシリーズのオプションデバイスのラインアップ、互換性について

また、KP501E2はメキシコ版のWacomストアによるとIntuos 5と互換性があるようなので新型ICと思われます。Wacom Intuos4 Grip Pen KP501E2


整理すると「グリップペン(標準ペン)KP-501E」のペンタブレット Intuos 5/Intuos Pro、液晶タブレット Cintiq/Cintiq Pro/Cintiq Companion以降との互換性は以下となります。

・KP-501E(旧型IC、wacomロゴ1つ):互換性なし(認識しない)

・KP501E2(新型IC、wacomロゴ2つ?):互換性あり

・KP-501E-01(新型IC、wacomロゴ2つ):互換性あり

・KP-501E-01X(新型IC、wacomロゴ2つ):互換性あり


最後にまとめると

・グリップペン(標準ペン)KP-501Eは生産時期や内部部品の違い等により枝番違いが4種類以上存在する

・グリップペン内部のICは2種類以上存在する

・旧型のICを搭載したグリップペンはIntuos 5/Intuos Pro/Cintiq/Cintiq Pro/Cintiq Companionでは認識しない

・ペン本体には型番や枝番の記載はない

・ICの新旧はペンの消しゴムテールスイッチ側のwacomロゴが1つなら旧型IC、2つなら新型ICとして判別できる

・これからグリップペンを購入するなら最新版の「KP-501E-01X」が安全

互換性がない製品を同じ名称にするな


もし、Pro Pen 2の芯が回りやすいとか使い慣れた旧型ペンを使用したいとか、中古でグリップペンを安く入手しようとしている方はご注意ください。↓は令和最新版グリップペンのKP-501E-01Xです。

2022/11/25

Wacom Cintiq Pro 16(2021)を値上げ前に購入&Wacom Link Plusも購入してケーブルを取り回ししやすくした

Wacom Cintiq Pro 16(2021)を値上げ前に購入

iPad Pro 11(2020)+Apple Pencil+クリスタを使っていると今更Windows環境+板タブに戻れなくなっていたのですが、iPad OSの融通の利かなさ、周辺デバイスやメモリの少なさ、Windowsで動作する(イラスト以外の用途の)ツールが使えないのが辛いので液タブ導入を検討していました。

ちょうど12月からワコムの液晶ペンタブレットが値上がりするという事で、Wacom Cintiq Pro 16(2021)を購入してみました。(本機種は3万円以上値上がり予定)

以下Wacom Cintiq Pro 16(2021)のレビューです。基本的なことは大手ガジェット系サイトや公式ページ、広告記事で語られているので、場末の個人ブログとして個人的に気になった点とかを中心に記載しています。

まずは基本の3点セット(本体+保護シート+スタンド)を購入しました。

ペンタブ本体「Wacom Cintiq Pro 16 (2021) DTH167K0D」


旧型のWacom Cintiq Pro 16(2017)、廉価版のWacom Cintiq 16と迷いましたが最新版のProにしました。

Wacom Cintiq Pro 16(2017)との主な差とか

・USB-PD(USBからの電源供給)非対応となった

普通の液タブは映像とタブレットと電源で3本必要ですが、前機種はUSBケーブル一本で繋げる為にUSB-PD対応でした。本機種ではPD対応はオミットされて専用ACアダプタから給電するようになっています。液タブの消費電力は意外と大きく、USB DP ALT mode対応のノートPCとかでも直接給電は難しいので妥当な判断でしょう。

・HDMIの直接入力に対応

HDMI端子が追加され、旧機種同梱の変換アダプタ(Wacom Link Plus)なしでHDMI接続できるようになりました。さらにHDMIでも4Kで表示できるようになってます。その代わりWacom Link Plusは同梱されていません。(Wacom Link Plusは2021年版でも使用できるので、別売ですがケーブルをスッキリさせるために買いました。詳細は後述。)

HDMIとは別にUSB Type-Cポートからの映像信号入力にも引き続き対応しており、DisplayPort over alternate mode対応のUSB Type-Cポートに接続することでUSB接続と映像入力をUSBケーブル一本で行うことはできます。

・細かい改良

パネルの色域の改善、実効遅延の減少、発熱の減少、ファンの静音化、タッチ式のファンクションキーの廃止、物理ボタンの追加などの細かいですが堅実な改良が多いです。特に発熱の低減は寿命に効いてきそうです。

・Wacom Cintiq Pro 16(2017)は止めておいた

液タブの中古は難がありそうなのと5年前の旧機種でも7,8万ぐらいするので選外としました。

Wacom Cintiq 16との主な差とか

・マルチタッチ入力対応

この機能が無印との最大の差で、タッチ入力できるのでクリスタを使用している場合だと二本指でスクロール・拡大縮小・回転ができるので便利です。二本指でタップすることでCtrl+Z相当の動きもするのでiPad+クリスタっぽく操作できます。ただしWindows環境での制御の都合なのかペンを離してやらないとタッチは効かないので使用感はiPadに劣ります。

・視差が少ない

ガラス面と液晶パネルを直接接着しているダイレクトボンディング方式なので視差が少ないです。とは言っても「液タブとしては」視差が少ないだけで、iPadPro 11(2020)と比べると液晶のガラスが厚いのか視差はあります。Citiq無印は視差が大きいので、iPadから移行する人はCitiq Proにしたほうが視差が気になりにくいと思います。

・4K対応

15.6インチなのでそれほど恩恵は大きくありませんがピクセル数4倍の高精細で表示されます。Windows側でCitiq ProのUI倍率を200%に設定すればマルチモニタ環境でも極小文字にならずにちゃんと使えました。

・ハードウェアキャリブレーション対応

ハードウェアキャリブレーション対応なので、ソフトウェアキャリブレーションよりも正確な色をトーンジャンプとかを防ぎつつ表示できます。旧X-Rite i1Display Pro(今はColorchecker display proに変更されてます)を持っているので使えるかと思いきや、どうも別売の3万円ぐらいする専用機種「ワコム Color Manager Powered by X-Rite EODIS3-DCWA(i1Display ProのOEM版)」を買わないとハードウェアキャリブレーションできないみたいです。EIZOのモニタはColorNavigator7で本家X-Rite i1Display Proを使用してハードウェアキャリブレーションできるのに、ワコムはこういう細かいところがセコイですね。

Cintiq Pro 16は10bit入力ではなく8bit入力となっており、カラーマネジメントモニタと比べるとパネルの色再現性方面の能力はそれほどでもなさそうなのでハードウェアキャリブレーターは購入せず、i1Display Pro+Dispcalでのソフトウェアキャリブレーションで使用しています。出荷時設定ままのsRGBモードで概ね調整されていたので普通に使う分には困ることはなさそうです。

・Wacom Cintiq 16は止めておいた
安いのは良いですがタッチ機能(必要ないという人もいますが)が無いのと、視差が大きいので選外です。

その他の特徴

・遅延

Cintiq Pro 16(2021) DTH167K0Dのリフレッシュレートは一般的な液タブ同様の60Hz駆動なので、120Hz駆動のiPadProやCintiq Pro 27と比べると時間軸方向の描画の滑らかさは若干劣ります。(処理の重い太いブラシとかの場合はPCのほうが描画性能が高いので逆に高速です)

表示遅延(PC内部のVRAMへの描画から液晶画面に表示されるまでは)はDispcalのキャリブレーション中の遅延測定結果だと以下でした。

・応答速度0.3msec@240Hz駆動のゲーミングモニタ:4msec(ほぼ240Hzの理論値)

・Cintiq Pro 16(2021):25msec

写真撮影での比較だと上記ゲーミングモニターから1/60フレーム遅れぐらいなので、実力値としては25-40mecぐらいの表示遅延性能じゃないでしょうか。

入力遅延(ペンタブ入力がPCに認識されるまで)は手元の環境では測定できないため不明ですが、実際に使用してみてのラグは特に問題には感じませんでした。

保護フィルム「TB-WCP16FLAPLL Wacom Cintiq Pro 16 反射防止 ケント紙タイプ ペーパーライク 液晶保護フィルム」

保護フィルムはiPadProで同じタイプのフィルムとApple Pencilとの組み合わせで使用して気にいってたものを選択。適度に摩擦があって描きやすいけど、それなりにペン先(@ノーマル芯)は減ります。ノーマル芯でこれなのでフェルト芯だと多分無視できない速度で減ると思います。

ちなみにCintiq Proは保護フィルムが予め貼られている訳ではなくアンチグレア加工されたガラスパネルなので基本的に保護フィルムを貼らなくても問題ないはずですが、上記フィルムが気に入っていたのと傷とか気にせずに使い倒したくて保護フィルムを貼りました。

Wacom Cintiq Pro 16用スタンド「Wacom Adjustable Stand ACK620K」


公式の専用スタンドを購入。頑丈な造りで細かく角度調整できます。安定感もあり良いですが無駄に高いのがネック。スタンド沼で悩みたくない人向け。

Wacom Pro Pen 2

付属のペンです。以前に使用していた板タブのIntuos 4のペンと殆ど同じ形状なので特に違和感なく使用できます。Apple Pencilと比べると適度に太くて圧倒的に軽いので疲れにくいです。電池レスなので何よりしばらく放置してても電池切れが無いのが良いです。

筆圧の分解能も8192段階と細かいですが、それよりも重要なON荷重(最小でON検知する負荷)が小さいので軽いタッチからしっかりと入力できて最高です。

Intuos 4のペンはラバー加工が劣化してベタベタになって剥がしたりだのの始末が大変でしたが、Pro Pen 2はラバー加工ではなさそうです。

やっぱりケーブルが邪魔

旧機種からの大きな変更点として液タブ本体でのHDMI対応がありますが、HDMI接続するとHDMIケーブルがタブレット本体から直接生えるので邪魔です。

HDMIは4K信号を結構な距離まで引き回せるのですがケーブルがゴツイです。写真は付属品のケーブルですが、タブレット側のコネクタを無理させない程度に曲げると、液タブ上部から概ね8㎝ぐらい飛び出ます。4K 60p対応のHDMIケーブルは信号周波数が高いのでどうしても太くなるのは仕方がなく、細めのHDMIケーブルを選んだところで根本的には解決しなさそうです。

ケーブルをスッキリさせるためにWacom Link Plusを購入


一番邪魔(太くて固い)なのはHDMIケーブルなので、これをUSB-Cに纏める事にしました。ただし普通のグラボが刺さっているデスクトップPCにはDisplayPort over alternate mode対応のUSB Type-Cポートなんてものは無い(RTX2080/RTX2090ぐらい)ですので、旧機種に同梱されていたWacom Link Plus ACK42819 を別途購入して使います。Wacom Link Plusは簡単に言うと以下の3種の信号を一本のUSB Type-C接続に纏めて、(旧 Cintiq Pro 16)タブレットへのケーブルを一本にする機能を持っています。

・USB2.0(タブレットやタッチなどの制御信号)

・Displayport または HDMI(映像信号)

・USB PD(電源)

3入力1出力で計4本

Wacom Cintiq Pro 16(2021)はUSB PDには非対応なので、基本的にはUSB2.0と映像信号を纏めてDP ALT modeのUSB Type-Cに変換できるデバイスがあればOKです。

注意点としてWacom Link PlusのHDMIポートは2.5K(2560x1440)までの対応なので、4K(3840x2160)で表示するためにはPC側にDisplayPort端子が必要です。今時のグラボならDisplayPort端子がついてますし、HDMI端子のほうが数が少なくて貴重なので問題ないでしょう。※Wacom Link Plus側はフルサイズのDisplayPort端子ではなくMini DisplayPort端子です。WacomはMacかぶれな上にマネしないほうが良いとこだけ踏み抜いてきます…

Wacom Link Plusを使用したWacom Cintiq Pro 16(2021)の接続構成の図を、使用している全てのデバイス・ケーブルの型番付きで示したのが以下の図です。※Wacom Link Plusは公式にはWacom Cintiq Pro 16(2021)への対応を謳っていませんが、私の環境では使えました。


Wacom Link PlusとCintiq Pro 16間のUSBケーブルはWacom Link Plus付属のものではなくCintiq Pro 16付属のものを使用しました。Wacom Link Plus付属のものはUSB PD対応なので太いです。Cintiq Pro 16(2021)への給電は専用ACアダプタから行うので、Cintiq Pro 16付属の細いほうのケーブルで十分です。

Wacom Link Plusにも給電が必要ですが、特にUSB PD対応のPCやACアダプタ等は必要ありませんでした。普通のUSB充電器(Type A)でもOKです。私はレイアウトとUSBハブの空きポート数の都合でUSB充電器から給電していますが、Wacom Link Plusは実測で5V 250mA程度と少なめな消費電力だったのでPCのUSBポートやUSBハブからでも十分に給電出来そうです。

Displayport - Mini Diplayportケーブルは公式には1m以内のものが推奨されていますが、2mのEIZO PM200-BK(EIZO CX271付属品)を使用しています。


Displayport 1.2相当ですが高いだけあってフェライトコアが両端についていたりして品質は良さげです。心配な人はDisplayport 1.4以上対応の1m以下のケーブルにしておいたほうがいいでしょう。


ケーブルがスッキリした

タブレット側の接続ケーブルがUSB Type-Cと電源ケーブルだけになり、だいぶスッキリしました。ケーブル自体も細くて柔軟性があり飛び出しも概ね4㎝ぐらいに収まっています。Wacom Link Plusを使用するとケーブルの総数は増えますが、個人のデスクトップの据え置き環境なら液タブ本体の取り回しが良くなるメリットは大きいです。

Displayort接続の特徴

HDMI接続と異なり、Displayport接続はディスプレイの電源をOFFにするとPCからはモニタが外されたように見えます。液タブは使用するときだけ電源ONするので都合がいいですが、使い方によってはHDMIのほうが良い人もいるかも知れません。

最後に

結局のところ、こんな感じです。これから購入する人の参考になれば幸いです。

・iPad Proを使うと板タブには戻れない

・Windowsデスクトップ+液タブは自由かつパワフルな環境

・Cintiqのペンと書き心地は最高

・視差とリフレッシュレートはiPad Proに負ける

・なんやかんやで一式20万ぐらいかかった(なお、PC本体側のコストは無いものとする)


2022/10/31

[試して理解]Linuxのしくみ ―実験と図解で学ぶOS、仮想マシン、コンテナの基礎知識【増補改訂版】読了

久々にLinuxの勉強を再開したので『[試して理解]Linuxのしくみ ―実験と図解で学ぶOS、仮想マシン、コンテナの基礎知識【増補改訂版】』を読んでみました。タイミングよく最近出版されたのと、Linuxの解説記事の多い技術評論社が出版しているので選択してます。


内容はLinuxカーネルのうち低レイヤーな部分の仕組みをテストコード(ほとんどPython)を交えながら解説していくものです。技術のコアな部分ですが固くない文体で説明しているので、技術書としてはかなり読みやすかったです。特にトピックとしてはプロセスへのメモリの割り当てやMMUの辺りは勉強になりました。

初版(上記の緑色じゃない表紙のほう)のAmazonレビューでは誤植が酷いことが指摘されていましたが、この増補改訂版では特におかしい記載は見当たりませんでした。難点としては網羅的に広く浅く解説されているものの、ネットワークの部分に関しては省かれています(書籍内でもこの点は言及あり)。私はネットワークについてはAmazon Unlimitedで無料で読める『 Linuxで動かしながら学ぶTCP/IPネットワーク入門』を読んで補完しました。こちらも似たようなスタイルで実験用のコード(シェルスクリプト)と共に、TCP/IPやルーティングなどのネットワークの仕組みを基礎から解説する内容になっています。


二冊ともKindle版があるので紙の本を持ち歩かなくてよく、単に紙の書籍を電子化した固定レイアウトではないのでスマホの画面でも読みやすかったです。(『 Linuxで動かしながら学ぶTCP/IPネットワーク入門』のほうは図中の文字が小さいので適宜拡大する必要がありましたが)