2015/02/01

3.5インチHDD用USB3.0対応外付けケース7台5種の使用ブリッジICまとめとかレビュー

今まで買ってきた3.5インチHDD用USB3.0対応外付けケースが7台になりました。
使用されてるUSB3.0-SATAブリッジIC等を中心に、ちょっと纏めてみるついでに簡単にレビューしどの製品が一番良いか考えてみました。

クリックで画像拡大します。

はじめに

3.5型の外付けHDDケースの評価点としては下記のような物が上げられますが、
なにより一番大事なのは相性と安定性です。

・相性
・安定性
・放熱性
・転送速度
・HDD交換のしやすさ
・PC連動電源ONOFF
・サイズ
・デザイン
・価格

そして相性と安定性に直結するのが、SATAとUSB3.0を変換するブリッジチップです。
特にUSB3.0は安定性に難がある製品も多い為、ブリッジICに何を使用しているのか実際に調査してみた結果を基にレビューしたいと思います。

ちなみに使用環境として、USB3.0ホストコントローラーは下記の3製品を使用しています。

・NEC uPD720200
・RENESAS D720202
・Intel Z97(チップセット内蔵)



玄人志向 GW3.5AI-SU3 IVB

USB3.0-SATAブリッジIC:asmedia ASM1051



ASM1051は2TBまでしか対応していません。
ケースは小型で、ツールレスで分解可能です。



Groovy 35SATA-U3-SL

USB3.0-SATAブリッジIC:Jmicron JMS539 (1台目)
USB3.0-SATAブリッジIC:富士通 MB86C301B (2台目)




2台買いましたが、型番そのままでICが変更されていました。メインの部品がメーカーごと変わって型番そのままなのは姿勢としてどうかと思います。

JMS539のほうはファームウェアのバージョンを更新すると3TB以上のHDDを認識できますが、
連続して大量のファイルを転送したときの安定性がイマイチです。

MB86C301Bのほうは2TBまでしか認識しません。

ケースの外観・質感は良く、ツールレスで分解可能ですが少し大きめです。
デザインが直方体系で、積み重ねたときの見た目が良いです。



センチュリー 1分BOX USB3.0  COM35U3B

USB3.0-SATAブリッジIC:Jmicron JMS539



35SATA-U3-SLと同じくJMS539採用品で、FW更新すると3TB以上認識できます。
そして同じく安定性がイマイチです。

ケースは大型ですが、1分BOXを謳っているだけあってツールレスで簡単にHDD交換可能です。
しかし放熱性が今ひとつに感じます。



オウルテック 黒角 OWL-ESL35/U3(B)

USB3.0-SATAブリッジIC:LucidPORT USB300-REV2 (1台目・2台目)



2台購入し、2台とも同じLucidPORTのICでした。
3TB以上のHDDに対応し、さらに安定性も良好です。

デザインが直方体系で、積み重ねたときの見た目が良いです。
HDDの交換にはドライバーが必要です。



MARSHAL MAL351U3

USB3.0-SATAブリッジIC:intio INIC-3609PL A41G



3TB以上のHDDに対応し、安定性は良好、転送速度も高速です。
MARSHALの3TB以上対応USB3.0HDDケースMAL351U3を購入、ベンチマーク

ケースは小型ですが、HDDの交換にはドライバーが必要です。



まとめ

クリックで画像拡大します。

USB3.0の登場以来、色々とHDDケースを買いましたが、下記2種類の製品が3TB以上対応であることと安定性の面からお勧めです。

・オウルテック 黒角 OWL-ESL35/U3(B) : LucidPORT USB300-REV2
・MARSHAL MAL351U3 : intio INIC-3609PL A41G

デザインはオウルテックの黒角のほうが気に入ってはいるのですが、
マーシャルのMAL351U3は転送速度が高速なことと、何より価格が安いのが魅力的です。

と言う訳で私のお勧め外付けHDDケースは、MARSHAL MAL351U3にしたいと思います。

MARSHALの3TB以上対応USB3.0HDDケースMAL351U3を購入、ベンチマーク

MARSHALの3TB以上対応USB3.0HDDケース、MAL351U3を購入したのでベンチマークなどです。


外観・使用チップなど


MARSHAL MAL351U3の外観。胴部分はアルミ製のようで放熱性は普通。ちなみに3.5インチ用ですが割と小型です。
片側にUSB3.0コネクタ(Standard-B)、電源スイッチ、電源コネクタが配置されています。
パワーランプ兼アクセスランプも同じ面にあります。
USB3.0-SATAブリッジチップは余り見かけないinitio INIC-3609PL-A41G。
initioのサイトを見ても製品情報もデータシートもみつからず、素性は不明です。

ケース自体はネジ2本外せばHDDの脱着が出来る普通のタイプです。


ベンチマーク

東芝の3TB/7200rpm/6Gbps/3.5inchのHDD(DT01ACA300)を使ってベンチマークしてみました。
使用ソフトはCrystalDiskMark 3.0.3 x64をお借りしています。ありがとう御座います。
HDD先頭に128GBの空のパーティションを作成した状態です。



DT01ACA300+MAL351U3のUSB3.0接続での転送速度です。




DT01ACA300+Z97のSATA6Gbps接続での転送速度です。
4K-QD32のみ約2.4倍速いですが、それ以外はUSB3.0接続とほぼ同じ結果です。


感想

3TB以上対応としてはマイナーIC採用品の低価格HDDケースですが、
7200rpmのHDD程度の転送速度では、(NCQでのランダム読み出しを除いて)ほぼ性能を出し切れる実力があるようです。
USB3.0が登場して5年ぐらいになりますが、初期の製品と比べるとかなり完成度が上がってきた感じがします。

3.5インチ用としては比較的小型にまとまっている点も良く、お勧めできます。