発売日に買ったものの現在はスプラトゥーン専用機と化しているWiiUも既に生産終了し、NXことニンテンドースイッチが3月に発売する訳ですが
ここにきてWiiUゲームパッドの左スティックとZRトリガボタンの調子が悪いです。
ニンテンドースイッチ(本体予約済)のスプラトゥーン2まではまだ半年以上はあるし、修理に出してしまうとしばらくスプラトゥーンは遊べないし、ゲームパッド単体で購入すると1.4万ぐらいするし、というわけで自分で修理することにしました。
修理に必要な部品を購入
AmazonでWiiUゲームパッドのスティック交換用のパーツ(スティック部分の子基板)が売っていますが、どうも純正品でない物が結構あるようです。
そこでWiiUに採用されている物と(恐らく)同じと思われるアルプス電気(ALPS) のスティック、RKJXV1224005を部品単体で購入しました。(私が購入したときは3つセットで1300円ちょいでした。)
分解方法
*注意事項(当たり前のことですが):本記事は修理・改造行為を推奨するものではありません。自分で修理・改造などの行為をした場合にはメーカー保証がなくなります。行なう内容によっては電波法などの法律に抵触する可能性や重大な怪我の恐れがあります。この記事を読んで行なった行為によって、損害等が生じても私(Wirewriggle)および関係者、メーカー、何れもその責任を負いません。
ゲームパッド裏面には「本製品には技術適合証明を受けた無線モジュールが入っています。」の記載があるので、恐らく技適は内部の無線モジュールが取得しているのでしょう。
というわけで早速分解。
まず、電源を切り、+ネジ2個を外し、電池とタッチペンを取り外します。
10個のネジを隠しているシールを剥がします。このシールは後で貼り直すので綺麗に剥がします。
10個のネジ(Yネジ)を外し、裏側の外装を外します。
メイン基板とは電源用の線が繋がっているので注意して外します。
裏側の外装を外すと、工事設計認証番号007XWAUL0714の記載があるメインの5GHz帯無線モジュール(MIC-A2)と総務省指定 第BC-12001号の記載があるNFCの無線モジュール(MIC-001)が見えます。
これを弄ってしまうとマズいので無線モジュールには一切触らないようにします。
*余談ですが、イカス号のコントローラがイベント用有線コントローラなのは混線・外乱の問題以外に5GHz帯の無線が屋外で使用禁止なのも絡んでるのかもしれません。
L/R/ZR/ZLボタンを外します。(ZR、ZLは横方向に引っ張ると取れました)
ZRトリガボタンの戻りが悪い(粘着感がある)ので困っていたのですが、異物が入ったのではなくトリガに元々張られているスポンジ状のテープが劣化したのが原因でした。(裏蓋側LR付近にも張ってあります)
恐らく操作時のガチャガチャ音を低減する為のものかと思います。
ZRのスポンジが劣化していた |
L/R/ZR/ZL/十字キー/A/B/X/Y/+/-ボタンの文字は全て印刷ではなく耐久性に優れる2色成形で、ボタンのゴムも筐体基板側に異物や水分が侵入しにくい形状になっているのですが、このテープだけ耐久性が考慮されておらず、任天堂らしくありません。
スティック部分の子基板は左右の白いユニットの下にあります。
先にL/R/ZR/ZLボタン用のフレキ(非常に薄いので注意)と、スティック用のコネクタ(5ピン)を外します。フレキのコネクタのロックは、上に開くタイプです。
コネクタを外したら、+ネジ(Rスティック側:4個、Lスティック側:5個)を外すと白いユニットが取れます。
スティック子基板は、Yネジ2本ずつ外すと取れます。スティックのカバーは引き抜きます。
購入したRKJXV1224005と仕様違いのカスタム版の部品が採用されていると困りますが、
外観形状はRKJXV1224005と同じ、抵抗値も約10kΩで同等でした。これなら使えそうです。
スティックを子基板から取り外す
半田ゴテなどでスティックの部品を外すだけですが、ここが最大の難関です。
とりあえず130Wに切り替えられる半田ゴテ(白光プレスト)とはんだ吸い取り機で取りました…滅多にありませんがこういう時はヒートガンが欲しくなりますね。
スティックを子基板へ取り付け
新しいスティックをはんだ付けします。外すのに比べると凄く簡単です。
取り付け後は念のためテスターで確認します。
1版ピンがGND、2-5番ピンはGNDに対して、2番ピンが5kΩ程度(軸1連動)、3番ピンが5kΩ程度、4番ピンが5kΩ程度(軸2連動)、5番ピンがOpen(押し込みでShort)ならOKかと思います。
組み立て
分解時の逆の手順で行なうだけです。
ついでに各ボタンの清掃、ボタン接点(ゴム側・基板側)の清掃を行ないました。
ZR不調の原因になっていたスポンジテープは無くても動作上は問題無さそうなので他のボタンも含めて全て取り除いて清掃しました。
コネクタは正しく接続されているか、ボタン接点に異物(埃とか)が付いてないか注意します。
動作確認
WiiU本体と正常に接続できるか確認。分解時に電池を外しましたがWiiU本体とゲームパッドのペアリングはそのまま残っていました。
次にゲームを何本か起動してみて、スティックと各ボタンが正常に動作するか確認。かなり快適に動作するようになりました。
スティックはニュートラル位置付近(浅めの倒し込み位置)の挙動の怪しさが無くなり、ZRトリガボタンも引っかかりや違和感が無くなりました。
さいごに
スティック部品のはんだでの取り外しが難しかった以外は特に問題なく、
1日でWiiUゲームパッドが快適にゲームが出来る状態に復活しました。
はんだ付けに自信がない人は、基板に実装済のスティック子基板のセットを買った方が簡単かと思います。
確実に純正品が手に入ればいいのですが、スティック部品のアルプス電気製RKJXV1224005は普通に買うと1個400円以上はする事を考えると
子基板が左右2個セットで1000円以下の物はちょっと怪しくなってくるかなと感じます。