UPS本体毎CyberPower Backup CR CPJ1200に買い換えて、古いUPSを無料で廃棄して貰いました。
以下長いですが詳細レビュー、廃棄方法等々。
CyberPower Backup CR 1200 CP1200SW JPが故障
付属の管理ソフト、PowerPanelからセルフテストを実行すると、バッテリーから電力供給できずPC毎落ちました。
公称の仕様によると、バッテリの寿命は
>標準バッテリ寿命 3年~5年(25°C期待値)
との事ですので、バッテリーの寿命だと思います。
ひょっとすると1年前からバッテリーが死んでた可能性があるので、たまには電源落ちても良い物を繋いでセルフテストした方が良いですね。
CyberPower Backup CR CPJ1200を購入
壊れたのがバッテリーだけなら、バッテリーだけを交換すれば
純正バッテリーRBP0049でも約1.5万円なので本体買い換えの約3万円と比べて半額ぐらいで復活するはずです。
ただ、経年劣化するのはバッテリー以外にもキャパシタや半導体、ファン等々も寿命があるので、本体丸ごと買い換えることにしました。
Backup CRシリーズの後継機が出ていたので、CPJ1200に買い換えました。
CP1200SW JPとCPJ1200の違い
出力容量定格1200VA / 720W(正弦波出力)は同じですが、後継機なので各所が改良されています。
【良くなった点】
バッテリー関係のスペック向上
・12V 8.5AH → 12V 9AH
・3年~5年 → 3年~6年
容量と期待寿命が改善しました。
また50W出力時の期待動作時間は120分で変わりませんが、700W出力時の期待動作時間が2.5分から5分に伸びています。(2倍!)
高負荷時の電源回路の効率が上がったものと思われます。
重量も11.6kgから11.4kgに若干軽量化されているので、DC-ACの変換効率が改善して無駄な発熱が減った分冷却機構が簡素化されているのかも。
入力電圧の監視が厳しめ方向に。
前機種は一番厳しくしても85~120Vでしたが、91~117Vに設定できます。
USB 充電ポートが2口付いた(合計5V 2.1A)
出力電流が微妙なスペックですが、USBポートが増設されています。
USB給電可能なデバイスやスマホの充電に使えます。
コンセントの接続口が増えた
・バックアップ+サージ保護 4口→6口
・サージ保護のみ 4口→6口
*サージ保護6口のうち、3口はPCの電源に連動してON/OFFも可能です(設定で切り替え可)
操作性とデザイン改善
よく見えるところに配置する訳ではないですが、ボタンが増えて操作しやすくなったのと、デザインが少し良くなりました。
液晶も少し視認性が改善し、消費電力の確認がやりやすくなりました。
【悪くなった点】
サイズの増加
337 x 100 x 249 mm→356 x 99 x 279 mm
コンセントの口数が増えたせいか厚み以外が一回り大型化しています。
シリアルポート廃止
PCとはUSBで接続しているので特に問題ありません。
【変わらない点】
基本的な保護機能は変化無さそうです。(詳細はメーカーサイトを確認してください。)
・正弦波出力、Active PFC対応
・AVR(自動電圧調整器)
・サージ保護
・過負荷検出
・電話線保護
・アンテナ線保護
・消費電力表示
・等々
設置してセットアップ
消費電力の確認とUSB充電ポートが便利。液晶は設定で常時点灯に出来ます。 |
背面。コンセントとエラー表示のLEDが追加、シリアルポートが削除。 |
画面が見づらくなりますが、レイアウトの都合上横置き。
このUPSは横置きも可能です。(マニュアルに横置きする場合の向きの指定があります)
動作音も静かで問題なし。PCの駆動音のほうが大きくて掻き消されるレベル。
最近オシロスコープを購入したので、実際のバッテリー動作時の出力波形を確認してみました。(オシロについてはそのうちレビューしたいと思います)
最近のPFC電源に優しい正弦波出力 |
±50V辺りの波形が若干歪んでますが、特に問題無さそうです。
同容量で同価格帯の競合製品としてはAPC RS Pro 1200 BR1200G-JPがありますが、
BR1200Gは矩形波出力なので、PCや情報機器の電源バックアップに使用するには正弦波出力のCPJ1200が適しています。
ハイエンド系のグラボを挿して消費電力大きめなPCをバックアップできるUPSとしては、最安クラスだと思います。
管理ソフトは同じく無料のPowerPanel Personal Edition。最新版をメーカーサイトから入手します。
この管理ツールですが、接続して管理、休止状態へ移行できるPCは一台だけです。
2台のPCを停電時に自動でシャットダウンや休止状態に移行させるには工夫が必要です。
詳細は以下の前機種を買ったときの記事を参照ください。
CyberPower Backup CR 1200 (CP1200SW JP)レビュー&複数台のPCでUPSを使用する方法
古いUPSを廃棄する
UPSの中には、自動車とかバイクのバッテリーでおなじみの鉛バッテリー(鉛蓄電池)が入っていますが、
これには希硫酸や鉛等の有害物質が含まれているので、不燃ゴミや粗大ゴミとしては普通に捨てられません(少なくとも東京都では)。
というわけで法人でなく個人で使用した場合も適切に処分する必要があります。
近年はPCとかを送ると無料で廃棄してくれると謳う業者もありますが、
CyberPower自体が公式に自社製品へ買い換えた際に古いUPSを無料で引き取るサービスを提供しているので、それを使いました。
*当たり前ですが買い換えで引き取って貰えるのは新規購入したものと同程度の容量で同数以下です。
買替時のご不要UPS / バッテリ引取りサービス
上記リンク先の宛先に以下の情報を記載してメールで依頼しました。
・自分の名前
・処分するUPSの型番
・納品書のスキャン画像
直ぐ翌日に返信が来て、元払いで送るように指示されます。(送付先は埼玉県川口市でした)
元払いで指定された住所に配送して終了。(1ヶ月以内に送ればOK)
重たいので宅配業者に集荷して貰いましたが、送料(送付先が東京に近いので1000円台前半ぐらい)だけで廃棄できました。
*UPSのようにサイズの割に重たい物ならヤマトよりゆうパックのほうが安い気がします。
CyberPowerは台湾企業ですが、日本法人のサポートと日本語でやり取りできるので特に問題なく廃棄も完了。
さいごに
UPSの扱いが面倒そうなので先送りにしていましたが、やってみたら買い換えから廃棄まで簡単にできました。
普段は活躍する製品ではないですが、これで24時間PCをブン回しても安心です。