2020/08/23

目覚まし電波時計 CASIO DQD-700J-8JFが壊れたので修理&若干改造(成功)

8年前に購入した目覚まし電波時計、CASIO DQD-700J-8JFが完全に壊れたので修理ついでに若干改造しました。


不具合が発生

数年経過後から調子悪くなり始め、現在は完全に以下の症状が発生しています。

  1. アラームをONにしても接触が悪いのかONにならない(危うく遅刻する)
  2. 軽くぶつけたりすると時刻やアラーム設定がリセットされることがある(危うく遅刻する)

後継機は値上がり

このDQD-700J-8JFはダブルアラーム機能で平日と土日で別々の時刻を設定できる優れもので、価格も安かったです。機能は気に入っていたので同じものに買い替えようと思ったのですが、現在は値上がりしています。

2012年の購入時は891円だったのですが、後継機のDQD-705J-8JFは1539円(2020/08/23現在)で約1.7倍です。



後継機もあまり変化なさそうなので修理する

Amazonのレビューを見てみると後継機でも同じような症状が出ている人もいるみたいなので、買い替えずに自分で修理してみることにしました。以下、分解&改造手順です。

※分解や改造は危険を伴うメーカー保証外の行為ですので、何が起こっても自己責任でお願い致します。


さっそく分解開始

分解は非常に簡単で、背面側の四つのプラスネジを外すだけでバックカバーが外れます。

電波受信用のバーアンテナのアンテナ線と、電池ボックスからの電源線、アラームの配線の計6本がバックカバー側から伸びているので注意します。特にアンテナ線は細い銅の単線なので切らないようにします。

写真は改造後です(赤矢印部分に部品追加しています)


アラームがONにならない不具合を修理する

本機はダブルアラームなのでアラームOFF-ON-ON(スヌーズ)の設定用のスライドスイッチが二ついています。コストダウンの為か単体のスライドスイッチではなく、スライド部品の金具(青矢印)が直接基板上の接点(赤矢印)を擦れる構成になっています。スイッチ単体部品ではないので接点部分に湿気や埃が入り込みやすく、接触不良になっていました。(まぁ安いので仕方ないです)


基板上の接点をアルコールを付けたティッシュや綿棒で擦って汚れを除去します。

アルコールは無水エタノールが理想的ですが、そこまで繊細な部品でもないし無水は高いので普通の消毒用エタノールでも大丈夫です。(コロナのせいでどちらも入手性が悪いですが…)

スライドする金具側も摺動する部分を中心にアルコールで清掃します。バネを潰してしまうと接触が悪くなるので注意します。購入から年月が経っているので、ついでに多少接触圧が上がるように少しだけバネを起こしておきました。

これでアラームがONにならない不具合は修理完了です。


リセットされる不具合を修理する(改造)

軽衝撃でリセットされる原因はおそらく以下の3つです。

  1. 電池接点の接触不良
  2. 電池接点の接触圧が弱い
  3. 内部の電源線が断線しかけ

原因1

アラームスイッチと同じように、電池ボックス内の端子をアルコールで清掃して対策します。

原因2

2種類の対策A,Bをします。

原因2:対策A

電池と電池ボックスの蓋の間に、適当なスポンジを挟んで衝撃で電池が動きづらくします。(これは簡単です)

原因2:対策B

ケミコン(耐圧6.3V以上、容量330uFぐらいの大き目のもの)を電池ボックス側接点に半田付けします。(電解コンデンサと半田ごてが必要です)

これで軽衝撃で電池が一瞬外れても、コンデンサにチャージされた電力で動作するのでリセットされなくなります。本来なら基板側に元々ついていても良さそうですが、容量の大きいコンデンサを付けると当然コストも上がるので省略されているのは仕方ないです。(実売900円だったし)

原因3

もし電源線が断線していた場合はケーブルの交換が必要です。(半田ごてが必要です)

今回は特に断線は発生していなかったので何もしていません。


再度組立てる

スライドスイッチの左右に気を付けてはめ込み、バックカバーを閉め、4つのネジを締めるだけです。特にケーブルの断線に気を付けます。


動作確認する

  1. 電池を入れ、リセットボタンを押します。
  2. 液晶表示に問題がないことを確認します。
  3. 左右のアラームスイッチをそれぞれ動かし、正常にOFF-ON-ON(スヌーズ)が切り替わることを確認します。
  4. アラームモニターボタンを押し、アラームが鳴ることを確認します。
  5. 窓際に、液晶の表示面が電波時計の基地局(福島県田村市 OR 佐賀県佐賀市)を向くように置きます。
  6. 電波受信ボタンを押して受信開始します。(受信中の表示が出ます)すでに受信中の場合、一度止めてから再度受信開始します。
  7. 十数分後、受信成功していたら問題ありません(パラボラアンテナのようなマークが点灯します)


修理成功

アラームが確実にONできるようになり、叩いてもリセットされなくなりました。修理&改造成功です!

(でもマネする人は自己責任でお願いします)