久々にLinuxの勉強を再開したので『[試して理解]Linuxのしくみ ―実験と図解で学ぶOS、仮想マシン、コンテナの基礎知識【増補改訂版】』を読んでみました。タイミングよく最近出版されたのと、Linuxの解説記事の多い技術評論社が出版しているので選択してます。
内容はLinuxカーネルのうち低レイヤーな部分の仕組みをテストコード(ほとんどPython)を交えながら解説していくものです。技術のコアな部分ですが固くない文体で説明しているので、技術書としてはかなり読みやすかったです。特にトピックとしてはプロセスへのメモリの割り当てやMMUの辺りは勉強になりました。
初版(上記の緑色じゃない表紙のほう)のAmazonレビューでは誤植が酷いことが指摘されていましたが、この増補改訂版では特におかしい記載は見当たりませんでした。難点としては網羅的に広く浅く解説されているものの、ネットワークの部分に関しては省かれています(書籍内でもこの点は言及あり)。私はネットワークについてはAmazon Unlimitedで無料で読める『 Linuxで動かしながら学ぶTCP/IPネットワーク入門』を読んで補完しました。こちらも似たようなスタイルで実験用のコード(シェルスクリプト)と共に、TCP/IPやルーティングなどのネットワークの仕組みを基礎から解説する内容になっています。
二冊ともKindle版があるので紙の本を持ち歩かなくてよく、単に紙の書籍を電子化した固定レイアウトではないのでスマホの画面でも読みやすかったです。(『 Linuxで動かしながら学ぶTCP/IPネットワーク入門』のほうは図中の文字が小さいので適宜拡大する必要がありましたが)