2022/11/27

ワコムのグリップペン(標準ペン)は型番が枝番違いで4種類以上あり、旧型のICを搭載しているものはIntuos5以降やCintiq Proでは認識しないので注意

Cintiq Pro 16(2021) DTH167KでIntuos4 PTK-640付属のグリップペンが認識せず、ペンの互換性について色々と調べた結果を備忘録として載せときます。

※本記事には私がワコム公式に問い合わせて入手した情報も一部含みますが、私自身の調査結果や推察も含んでおり、情報の正確性は誰も保証できませんのでご了承ください。


まず初めに、ここでいう「グリップペン」はIntuos 4/Intuos 5/Intuos Proとかに付属している第二世代チップセンサーを搭載してON荷重1gで2048段階の筆圧検知ができる、いわゆる標準ペンの事です。最新のWacom Pro Pen 2(8192段階の筆圧検知対応)が付属しているIntuos ProやCintiq、Cintiq Proでも、別売オプション品もしくは旧製品に付属しているグリップペン(2048段階の筆圧検知対応)が公式に使用出来ることになっています。


ここからが本題ですが、ワコムのグリップペンには枝番違いが存在していて少なくとも以下の4種類があります。

・KP-501E

・KP501E2

・KP-501E-01

・KP-501E-01X

ここで分かり辛いのは上記4種とも全て名称は「グリップペン」で型番は「KP-501E」であることです。(後ろの部分は枝番とのこと)しかも同じグリップペンでも内部のICが少なくとも二種類は存在し、旧型のICを搭載したグリップペンはIntuos 5/Intuos Pro/Cintiq/Cintiq Pro/Cintiq Companion では認識しません。


発売時期は以下の順です。

KP-501E ⇒ KP501E2 ⇒ KP-501E-01 ⇒ KP-501E-01X


公式FAQにもKP-501E(旧型IC、wacomロゴ1つ)はIntuos5で使用できず、KP-501E-01(新型IC、wacomロゴ2つ)なら使用できる記載があります。Intuos ProおよびIntuos5、Intuos4、Cintiq Companionシリーズ、各Cintiqシリーズのオプションデバイスのラインアップ、互換性について

また、KP501E2はメキシコ版のWacomストアによるとIntuos 5と互換性があるようなので新型ICと思われます。Wacom Intuos4 Grip Pen KP501E2


整理すると「グリップペン(標準ペン)KP-501E」のペンタブレット Intuos 5/Intuos Pro、液晶タブレット Cintiq/Cintiq Pro/Cintiq Companion以降との互換性は以下となります。

・KP-501E(旧型IC、wacomロゴ1つ):互換性なし(認識しない)

・KP501E2(新型IC、wacomロゴ2つ?):互換性あり

・KP-501E-01(新型IC、wacomロゴ2つ):互換性あり

・KP-501E-01X(新型IC、wacomロゴ2つ):互換性あり


最後にまとめると

・グリップペン(標準ペン)KP-501Eは生産時期や内部部品の違い等により枝番違いが4種類以上存在する

・グリップペン内部のICは2種類以上存在する

・旧型のICを搭載したグリップペンはIntuos 5/Intuos Pro/Cintiq/Cintiq Pro/Cintiq Companionでは認識しない

・ペン本体には型番や枝番の記載はない

・ICの新旧はペンの消しゴムテールスイッチ側のwacomロゴが1つなら旧型IC、2つなら新型ICとして判別できる

・これからグリップペンを購入するなら最新版の「KP-501E-01X」が安全

互換性がない製品を同じ名称にするな


もし、Pro Pen 2の芯が回りやすいとか使い慣れた旧型ペンを使用したいとか、中古でグリップペンを安く入手しようとしている方はご注意ください。↓は令和最新版グリップペンのKP-501E-01Xです。

2022/11/25

Wacom Cintiq Pro 16(2021)を値上げ前に購入&Wacom Link Plusも購入してケーブルを取り回ししやすくした

Wacom Cintiq Pro 16(2021)を値上げ前に購入

iPad Pro 11(2020)+Apple Pencil+クリスタを使っていると今更Windows環境+板タブに戻れなくなっていたのですが、iPad OSの融通の利かなさ、周辺デバイスやメモリの少なさ、Windowsで動作する(イラスト以外の用途の)ツールが使えないのが辛いので液タブ導入を検討していました。

ちょうど12月からワコムの液晶ペンタブレットが値上がりするという事で、Wacom Cintiq Pro 16(2021)を購入してみました。(本機種は3万円以上値上がり予定)

以下Wacom Cintiq Pro 16(2021)のレビューです。基本的なことは大手ガジェット系サイトや公式ページ、広告記事で語られているので、場末の個人ブログとして個人的に気になった点とかを中心に記載しています。

まずは基本の3点セット(本体+保護シート+スタンド)を購入しました。

ペンタブ本体「Wacom Cintiq Pro 16 (2021) DTH167K0D」


旧型のWacom Cintiq Pro 16(2017)、廉価版のWacom Cintiq 16と迷いましたが最新版のProにしました。

Wacom Cintiq Pro 16(2017)との主な差とか

・USB-PD(USBからの電源供給)非対応となった

普通の液タブは映像とタブレットと電源で3本必要ですが、前機種はUSBケーブル一本で繋げる為にUSB-PD対応でした。本機種ではPD対応はオミットされて専用ACアダプタから給電するようになっています。液タブの消費電力は意外と大きく、USB DP ALT mode対応のノートPCとかでも直接給電は難しいので妥当な判断でしょう。

・HDMIの直接入力に対応

HDMI端子が追加され、旧機種同梱の変換アダプタ(Wacom Link Plus)なしでHDMI接続できるようになりました。さらにHDMIでも4Kで表示できるようになってます。その代わりWacom Link Plusは同梱されていません。(Wacom Link Plusは2021年版でも使用できるので、別売ですがケーブルをスッキリさせるために買いました。詳細は後述。)

HDMIとは別にUSB Type-Cポートからの映像信号入力にも引き続き対応しており、DisplayPort over alternate mode対応のUSB Type-Cポートに接続することでUSB接続と映像入力をUSBケーブル一本で行うことはできます。

・細かい改良

パネルの色域の改善、実効遅延の減少、発熱の減少、ファンの静音化、タッチ式のファンクションキーの廃止、物理ボタンの追加などの細かいですが堅実な改良が多いです。特に発熱の低減は寿命に効いてきそうです。

・Wacom Cintiq Pro 16(2017)は止めておいた

液タブの中古は難がありそうなのと5年前の旧機種でも7,8万ぐらいするので選外としました。

Wacom Cintiq 16との主な差とか

・マルチタッチ入力対応

この機能が無印との最大の差で、タッチ入力できるのでクリスタを使用している場合だと二本指でスクロール・拡大縮小・回転ができるので便利です。二本指でタップすることでCtrl+Z相当の動きもするのでiPad+クリスタっぽく操作できます。ただしWindows環境での制御の都合なのかペンを離してやらないとタッチは効かないので使用感はiPadに劣ります。

・視差が少ない

ガラス面と液晶パネルを直接接着しているダイレクトボンディング方式なので視差が少ないです。とは言っても「液タブとしては」視差が少ないだけで、iPadPro 11(2020)と比べると液晶のガラスが厚いのか視差はあります。Citiq無印は視差が大きいので、iPadから移行する人はCitiq Proにしたほうが視差が気になりにくいと思います。

・4K対応

15.6インチなのでそれほど恩恵は大きくありませんがピクセル数4倍の高精細で表示されます。Windows側でCitiq ProのUI倍率を200%に設定すればマルチモニタ環境でも極小文字にならずにちゃんと使えました。

・ハードウェアキャリブレーション対応

ハードウェアキャリブレーション対応なので、ソフトウェアキャリブレーションよりも正確な色をトーンジャンプとかを防ぎつつ表示できます。旧X-Rite i1Display Pro(今はColorchecker display proに変更されてます)を持っているので使えるかと思いきや、どうも別売の3万円ぐらいする専用機種「ワコム Color Manager Powered by X-Rite EODIS3-DCWA(i1Display ProのOEM版)」を買わないとハードウェアキャリブレーションできないみたいです。EIZOのモニタはColorNavigator7で本家X-Rite i1Display Proを使用してハードウェアキャリブレーションできるのに、ワコムはこういう細かいところがセコイですね。

Cintiq Pro 16は10bit入力ではなく8bit入力となっており、カラーマネジメントモニタと比べるとパネルの色再現性方面の能力はそれほどでもなさそうなのでハードウェアキャリブレーターは購入せず、i1Display Pro+Dispcalでのソフトウェアキャリブレーションで使用しています。出荷時設定ままのsRGBモードで概ね調整されていたので普通に使う分には困ることはなさそうです。

・Wacom Cintiq 16は止めておいた
安いのは良いですがタッチ機能(必要ないという人もいますが)が無いのと、視差が大きいので選外です。

その他の特徴

・遅延

Cintiq Pro 16(2021) DTH167K0Dのリフレッシュレートは一般的な液タブ同様の60Hz駆動なので、120Hz駆動のiPadProやCintiq Pro 27と比べると時間軸方向の描画の滑らかさは若干劣ります。(処理の重い太いブラシとかの場合はPCのほうが描画性能が高いので逆に高速です)

表示遅延(PC内部のVRAMへの描画から液晶画面に表示されるまでは)はDispcalのキャリブレーション中の遅延測定結果だと以下でした。

・応答速度0.3msec@240Hz駆動のゲーミングモニタ:4msec(ほぼ240Hzの理論値)

・Cintiq Pro 16(2021):25msec

写真撮影での比較だと上記ゲーミングモニターから1/60フレーム遅れぐらいなので、実力値としては25-40mecぐらいの表示遅延性能じゃないでしょうか。

入力遅延(ペンタブ入力がPCに認識されるまで)は手元の環境では測定できないため不明ですが、実際に使用してみてのラグは特に問題には感じませんでした。

保護フィルム「TB-WCP16FLAPLL Wacom Cintiq Pro 16 反射防止 ケント紙タイプ ペーパーライク 液晶保護フィルム」

保護フィルムはiPadProで同じタイプのフィルムとApple Pencilとの組み合わせで使用して気にいってたものを選択。適度に摩擦があって描きやすいけど、それなりにペン先(@ノーマル芯)は減ります。ノーマル芯でこれなのでフェルト芯だと多分無視できない速度で減ると思います。

ちなみにCintiq Proは保護フィルムが予め貼られている訳ではなくアンチグレア加工されたガラスパネルなので基本的に保護フィルムを貼らなくても問題ないはずですが、上記フィルムが気に入っていたのと傷とか気にせずに使い倒したくて保護フィルムを貼りました。

Wacom Cintiq Pro 16用スタンド「Wacom Adjustable Stand ACK620K」


公式の専用スタンドを購入。頑丈な造りで細かく角度調整できます。安定感もあり良いですが無駄に高いのがネック。スタンド沼で悩みたくない人向け。

Wacom Pro Pen 2

付属のペンです。以前に使用していた板タブのIntuos 4のペンと殆ど同じ形状なので特に違和感なく使用できます。Apple Pencilと比べると適度に太くて圧倒的に軽いので疲れにくいです。電池レスなので何よりしばらく放置してても電池切れが無いのが良いです。

筆圧の分解能も8192段階と細かいですが、それよりも重要なON荷重(最小でON検知する負荷)が小さいので軽いタッチからしっかりと入力できて最高です。

Intuos 4のペンはラバー加工が劣化してベタベタになって剥がしたりだのの始末が大変でしたが、Pro Pen 2はラバー加工ではなさそうです。

やっぱりケーブルが邪魔

旧機種からの大きな変更点として液タブ本体でのHDMI対応がありますが、HDMI接続するとHDMIケーブルがタブレット本体から直接生えるので邪魔です。

HDMIは4K信号を結構な距離まで引き回せるのですがケーブルがゴツイです。写真は付属品のケーブルですが、タブレット側のコネクタを無理させない程度に曲げると、液タブ上部から概ね8㎝ぐらい飛び出ます。4K 60p対応のHDMIケーブルは信号周波数が高いのでどうしても太くなるのは仕方がなく、細めのHDMIケーブルを選んだところで根本的には解決しなさそうです。

ケーブルをスッキリさせるためにWacom Link Plusを購入


一番邪魔(太くて固い)なのはHDMIケーブルなので、これをUSB-Cに纏める事にしました。ただし普通のグラボが刺さっているデスクトップPCにはDisplayPort over alternate mode対応のUSB Type-Cポートなんてものは無い(RTX2080/RTX2090ぐらい)ですので、旧機種に同梱されていたWacom Link Plus ACK42819 を別途購入して使います。Wacom Link Plusは簡単に言うと以下の3種の信号を一本のUSB Type-C接続に纏めて、(旧 Cintiq Pro 16)タブレットへのケーブルを一本にする機能を持っています。

・USB2.0(タブレットやタッチなどの制御信号)

・Displayport または HDMI(映像信号)

・USB PD(電源)

3入力1出力で計4本

Wacom Cintiq Pro 16(2021)はUSB PDには非対応なので、基本的にはUSB2.0と映像信号を纏めてDP ALT modeのUSB Type-Cに変換できるデバイスがあればOKです。

注意点としてWacom Link PlusのHDMIポートは2.5K(2560x1440)までの対応なので、4K(3840x2160)で表示するためにはPC側にDisplayPort端子が必要です。今時のグラボならDisplayPort端子がついてますし、HDMI端子のほうが数が少なくて貴重なので問題ないでしょう。※Wacom Link Plus側はフルサイズのDisplayPort端子ではなくMini DisplayPort端子です。WacomはMacかぶれな上にマネしないほうが良いとこだけ踏み抜いてきます…

Wacom Link Plusを使用したWacom Cintiq Pro 16(2021)の接続構成の図を、使用している全てのデバイス・ケーブルの型番付きで示したのが以下の図です。※Wacom Link Plusは公式にはWacom Cintiq Pro 16(2021)への対応を謳っていませんが、私の環境では使えました。


Wacom Link PlusとCintiq Pro 16間のUSBケーブルはWacom Link Plus付属のものではなくCintiq Pro 16付属のものを使用しました。Wacom Link Plus付属のものはUSB PD対応なので太いです。Cintiq Pro 16(2021)への給電は専用ACアダプタから行うので、Cintiq Pro 16付属の細いほうのケーブルで十分です。

Wacom Link Plusにも給電が必要ですが、特にUSB PD対応のPCやACアダプタ等は必要ありませんでした。普通のUSB充電器(Type A)でもOKです。私はレイアウトとUSBハブの空きポート数の都合でUSB充電器から給電していますが、Wacom Link Plusは実測で5V 250mA程度と少なめな消費電力だったのでPCのUSBポートやUSBハブからでも十分に給電出来そうです。

Displayport - Mini Diplayportケーブルは公式には1m以内のものが推奨されていますが、2mのEIZO PM200-BK(EIZO CX271付属品)を使用しています。


Displayport 1.2相当ですが高いだけあってフェライトコアが両端についていたりして品質は良さげです。心配な人はDisplayport 1.4以上対応の1m以下のケーブルにしておいたほうがいいでしょう。


ケーブルがスッキリした

タブレット側の接続ケーブルがUSB Type-Cと電源ケーブルだけになり、だいぶスッキリしました。ケーブル自体も細くて柔軟性があり飛び出しも概ね4㎝ぐらいに収まっています。Wacom Link Plusを使用するとケーブルの総数は増えますが、個人のデスクトップの据え置き環境なら液タブ本体の取り回しが良くなるメリットは大きいです。

Displayort接続の特徴

HDMI接続と異なり、Displayport接続はディスプレイの電源をOFFにするとPCからはモニタが外されたように見えます。液タブは使用するときだけ電源ONするので都合がいいですが、使い方によってはHDMIのほうが良い人もいるかも知れません。

最後に

結局のところ、こんな感じです。これから購入する人の参考になれば幸いです。

・iPad Proを使うと板タブには戻れない

・Windowsデスクトップ+液タブは自由かつパワフルな環境

・Cintiqのペンと書き心地は最高

・視差とリフレッシュレートはiPad Proに負ける

・なんやかんやで一式20万ぐらいかかった(なお、PC本体側のコストは無いものとする)


2022/10/31

[試して理解]Linuxのしくみ ―実験と図解で学ぶOS、仮想マシン、コンテナの基礎知識【増補改訂版】読了

久々にLinuxの勉強を再開したので『[試して理解]Linuxのしくみ ―実験と図解で学ぶOS、仮想マシン、コンテナの基礎知識【増補改訂版】』を読んでみました。タイミングよく最近出版されたのと、Linuxの解説記事の多い技術評論社が出版しているので選択してます。


内容はLinuxカーネルのうち低レイヤーな部分の仕組みをテストコード(ほとんどPython)を交えながら解説していくものです。技術のコアな部分ですが固くない文体で説明しているので、技術書としてはかなり読みやすかったです。特にトピックとしてはプロセスへのメモリの割り当てやMMUの辺りは勉強になりました。

初版(上記の緑色じゃない表紙のほう)のAmazonレビューでは誤植が酷いことが指摘されていましたが、この増補改訂版では特におかしい記載は見当たりませんでした。難点としては網羅的に広く浅く解説されているものの、ネットワークの部分に関しては省かれています(書籍内でもこの点は言及あり)。私はネットワークについてはAmazon Unlimitedで無料で読める『 Linuxで動かしながら学ぶTCP/IPネットワーク入門』を読んで補完しました。こちらも似たようなスタイルで実験用のコード(シェルスクリプト)と共に、TCP/IPやルーティングなどのネットワークの仕組みを基礎から解説する内容になっています。


二冊ともKindle版があるので紙の本を持ち歩かなくてよく、単に紙の書籍を電子化した固定レイアウトではないのでスマホの画面でも読みやすかったです。(『 Linuxで動かしながら学ぶTCP/IPネットワーク入門』のほうは図中の文字が小さいので適宜拡大する必要がありましたが)

2022/10/26

勝手に常駐しているソースネクストアップデートを止める

ソースネクスト製のアプリをインストールすると勝手にタスクトレイに常駐するので無効化しました。サービスやタスクスケジューラーを探しても見つからないと思ったら、タスクマネージャーから設定できました。


 タスクマネージャーのスタートアップタブの「ソースネクスト アップデート ランチャーツール」を右クリックして「無効化」で起動を停止できます。


ついでに止めても大丈夫そうな以下アプリも停止しました。

iTunesHelper
Imaging Edge Desktop (Sony製のRAW現像アプリ)

2022/10/22

ソースネクストの超割・SGM(ゴールドメンバーシップ)の自動継続を解約したので解約方法メモ

ソースネクストの超割・SGM(ゴールドメンバーシップ)はデフォルトで自動継続なうえに、FAQ記載の解約方法だと解約できなかったので解約方法をメモしておきます。


FAQ記載の解約方法では解約できない

以下のFAQから飛べる解約用のフォームだと直接解約できませんでした。

Q.超割サービスを解約したい


ソースネクストの超割・SGM(ゴールドメンバーシップ)の解約方法

ログイン後、マイページ(以下リンク)を開く

https://www.sourcenext.com/users/action/utop?i=direct

「お客様情報の確認・変更」を開く

「SGM、超割の自動継続変更」を開く

自動継続のチェックを外し、「確認」ボタンを押して解約を進める

2022/10/14

Ryzen Threadripper 3970XとRTX 3090の消費電力を制限してワットパフォーマンスを上げる

 TR 3970X (TDP=280W)の性能には満足していましたがRTX 3090(TGP=350W)を買ってからシステムの最大電力が630W越えになってしまい、フルパワーで回すと流石に夏場は暑いし電気代も高いので消費電力を制限してワットパフォーマンスを改善してみました。


環境


CPU:Ryzen Threadripper 3970X

GPU:RTX 3090(ASUS TUF-RTX3090-24G-GAMING)

使用マザー:MSI TRX40 PRO WIFI

BIOSバージョン:2022-05-24 7C60v28 (E7C60AMS.280、Build 05/17/2022)


Ryzen Threadripper 3970XのPPT設定(BIOS)


AMD Ryzen Masterでも電力制限は出来ますが、Windowsが起動した後じゃないと効かないのと自動設定もできないのでBIOSで絞りました。

Precision Boost Overdriveを[Advanced]に設定してPBO Limitsを[Manual]にすると、PPT Limit / TDC Limit / EDC Limit の3つがマニュアル設定できるようになります。

3970Xの定格値は280W/215A/300Aなので、140W/215A/300Aに設定しました。5700Gとか5950XはTDPよりもPPTが高めの定格設定ですが、ThreadripperはTDP=PPTの設定なので分かりやすいですね。3970Xは電力を半分の140Wまで絞ってもシングルスレッドの性能はほぼ変わらず、マルチスレッド性能が20%減程度のようです。(180Wだと10%減で済みます。140-180Wぐらいが3970Xのスイートスポットなのでしょうか)

参考:Threadripper 3970X mit 180W im Test: Auch mit 100 Watt weniger TDP weit vor der Konkurrenz


RTX 3090 のTGP設定(MSI Afterburner)


VBIOSの設定は簡単には変更できないので、Windows上で動作するツール(MSI Afterburner)から設定します。

消費電力ではなく割合の設定で分かりづらいですが、POWER LIMITを%で指定後に適用して保存し、Windows起動時に自動反映するように設定します。

GPUのピーク電力の測定が難しくて正確なベンチ取れていませんが、100%設定だとピーク電力が大きくTGP350Wよりもサバ読んでる感じなのが、少し絞るだけで電力枠の設定を守ろうとするのかピークの上がり方が大人しくなります。


ワットパフォーマンスが改善


CPUとGPU合計で630W超の状態から200W以上削減して、ワットパフォーマンスが大幅に改善できました。最近のCPU/GPUはピーク性能で勝つために電力を盛り気味な設定なので、少し性能を抑えるだけでも消費電力を大幅に減らすことができます。

定格範囲内の消費電力の調整は電圧やクロックの追い込み不要で簡単に設定できるので、冬場で暖房が必要なレベルまで寒くなったら100%に戻してみます。



B350マザーでPPT 35Wを設定する(Ryzen 7 5700G編)

4年半も前に購入したB350 マザー+Ryzen 5 2400Gですが、最近のBIOSアップデートで(Ryzen 7000シリーズの登場で型落ちになって安くなった)Ryzen 7 5700Gに対応したのでCPUだけ換装しました。Zen+世代のcTDPによる数段階の調整ではなく、Zen3世代ではPPTでパッケージ電力の最大値をワット数で指定できるので、簡単に消費電力を抑えて電力効率向上できます。


使用マザー

ASUS ROG STRIX B350-F GAMING


BIOSバージョン

2022/05/12 ROG STRIX B350-F GAMING BIOS 6042(AMD AM4 AGESA V2 PI 1.2.0.7.)


消費電力を任意に設定するPPTの機能はPrecision Boost Overdriveの関連設定になってます。(300番台マザーはPBO使えなかったはずですが、最新版のAGESAにアップデートされて解禁されたのでしょうか?とにかく設定できるようになっていました。)

Ai Tweaker > Precision Boost Overdrive > Precision Boost Overdriveを[Auto]から[Manual]に設定すると、PPT Limit / TDC Limit / EDC Limit の3つがマニュアル設定できるようになります。5700Gの定格値は88W/65A/95Aなので、TDPは65Wですが給電能力と温度に余裕があるうちは勝手に88Wまでシバく設定になっています。なので5700G定格(PPT=88W)だと2400G定格(TDP=65W)よりも消費電力の実測値が高いです。

PPT Limit / TDC Limit / EDC Limit の調整方法は、定格から消費電力を引き下げるだけならPPTを下げるだけで大丈夫です。今回はcTDP=35W相当のPPT=35Wまで下げたいのでPPT Limit / TDC Limit / EDC Limit を 35W/65A/95A に設定しました。(各値の定格値はCPUの型番によって異なるので調べてください)

設定の結果、ちゃんとワットチェッカーでも消費電力が下がって効いてます。消費電力を制限するとマルチスレッドの性能は若干下がりますが、シングルスレッドはほとんど影響しません。今回3万円ちょいで2400G(cTDP=35W Voffset -0.05V)から5700G(PPT=35W 定格電圧)に換装して、消費電力据え置きで性能がタスクによりますが2~3倍程度まで高速化しました。単純に4コアから8コアになったのに加え、Zen+からZen3でIPCも上がったのが効いているみたいです。AMDのソケットは世代間の互換性があるので長く使うなら安く済みますね。



B350マザーでcTDP 35W/45W/65Wを設定する(Ryzen 5 2400G編)

もう5700Gに交換してしまいましたが、Ryzen 5 2400GのcTDPをB350マザーで設定する方法をメモしておきます。


使用マザー

ASUS ROG STRIX B350-F GAMING


BIOSバージョン

2022/05/12 ROG STRIX B350-F GAMING BIOS 6042(AMD AM4 AGESA V2 PI 1.2.0.7.)


BIOSメニューの深いところにcTDPの設定があります。

Advanced > AMD CBS > NBIO Common Options > System Configuration


35W POR Configuration - 1 Commercial

45W POR Configuration - 2 Commercial

65W POR Configuration - 3 Commercial

35W POR Configuration - 4 Consumer

45W POR Configuration - 5 Consumer

65W POR Configuration - 6 Consumer


6つあるのでConsumer 3種のどれかを選択します。

この中の「35W POR Configuration - 4 Consumer」を選択しました。ちゃんとワットチェッカーでも消費電力が下がってたので成功です。



2022/09/03

Stable Diffusion (Hlky版WebUI付)のインストールで詰まったので解決策を備忘録に

本家Stable Diffusionのインストールはうまくいったのですが、WebUI付のHlky版Stable Diffusion のインストールで詰まったので解決策の備忘録を残しておきます。

同じことで困っている方の参考になれば幸いです。


発生した問題

基本的にはパッケージの依存関係の解決とインストールがうまくいかなくてハングしてました。

・webui.cmdを実行しても進まない

・conda env createでスタックする

・condaのexecuting transactionでスタックする

・pip install dependencies でスタックする

・module not foundでのimportエラー


環境

・Windows 10 Pro 21H2

・AMD Ryzen Threadripper 3970X

・ASUS TUF-RTX3090-24G-GAMING

・MSI TRX40 PRO WIFI

・DDR4-3200 64GB


ここからインストール手順

2022/09/02

ASUS TUF-RTX3090-24G-GAMINGとANTEC SIGNATURE 1300 Platinum購入

ASUS TUF-RTX3090-24G-GAMINGを購入

今まで6年間GTX 1080 8GBで耐えてきましたがStable Diffusionが衝撃的に登場して一刻も早く遊びたくなり、VRAM24GBが載ってるRTX 3090のグラボ(ASUS TUF-RTX3090-24G-GAMING)を購入しました。約20万。ホントはRTX A6000 48GBが欲しいところですが、ゲームもやりたいし60万越え(円安で余計に値上がってる)は財布が辛いのでパス。


高い。デカい。重い。TGP350Wの大飯喰らい。RTX 3090の中では約30㎝のボード長で扱いやすい長さです。Define R5(HDDケージ装着状態で31㎝まで対応)にも使えます。
裏面。通常クロック版とOC版のVBIOSを切り替えるスイッチがついてます。ただでさえ消費電力がデカいので通常クロック版で使用します。
RTX3080/3090は発売当初に基板設計上のパワー・インテグリティ(Power Integrity)の問題でクラッシュが発生するという騒動がありました。このグラボのデカップリングキャパシタにはPOSCAP(導電性高分子タンタル固体電解コンデンサ)ではなく、全てMLCC(積層チップセラコン)が使用されています。どちらが良いかは基板デザイン(パターン依存の周波数特性)や載っている石(の駆動周波数や周囲温度)との相性もあるので一概に言えませんが、全部POSCAPよりかは安心傾向です。
付属の謎カード。グラボって謎ポスターや謎エンブレムなど、誰が喜ぶのか不明なモノの同梱率が高いです。同梱するならゲームのDLコードにしてくれ。

ベンチマークは問題ないけどStable Diffusionでクラッシュ(電源落ち)する

重たいベンチマークを回しても問題ないですが、なぜかStable Diffusionを試してると電源が落ちます。

CPUがTR 3970Xで280W、RTX 3090が350WなのでSeasonic製とはいえ8年酷使した860Wの電源(SS-860XP2)じゃ限界か?でもUPSの電力モニタだとそれほど食ってないし…と悩んでいたのですが、Seasonic製の古い電源とRTX 3080/3090で電源が落ちる相性問題があるようでした。

2022/08/12

製作物保管場所のページを追加しました

今まで製作物はGoogle Driveにて公開していましたが、2021年9月13日以降はリソースキーがついていない古い共有リンクURLが無効化されてしまいました。 当Blog内の全ての共有リンクを修正することができないため、各製作物を格納したGoogle Driveディレクトリへの新共有リンクをまとめたページを追加しました。 

製作物保管場所 

以下のソフトウェアを公開しています。
  • NeuronDoubler
  • logoGuillo
  • LLMIDI Player
  • setTsTitle